川柳によって人との豊かな出会いに恵まれたという川柳作家・千春の最新句集。
四季に照らされて自然に遊び、暮らしのささいな仕草を発見し、社会の中のわたしに驚く。新鮮な言葉と言葉が光となって、千春のこころの窓を開いている。
装丁 飯塚文子
■著者
千春(ちはる)
川柳作家。東京都出身、長野県在住。
2004年より川柳をはじめる。
著書に作品集『てとてと』(私家本工房)、パートナー川合大祐との川柳交換日記風エッセイ『トイレの後は電気を消して』(満点の星)。
川柳スパイラル会員、短歌集団「かばんの会」同人。
■本句集より
鷹を呼ぶかすれるようなまなざしで
柿を食べる童話が眩しかったから
消毒の痛みやわらか夏の雨
言葉につまる手紙は白く落葉に
土砂降りのメガネが曇る墓参り
■目次
第Ⅰ章 菜の花
第Ⅱ章 茜
第Ⅲ章 花浅葱
あとがき
- 四六判変型/上製本/本文104頁
- 1800円(本体価格・税別)
- 2024年4月刊
- ISBN978-4-89629-434-7 C0092