空とぶ猫

北村太郎 著

ミル、チャーコ、クロ、レッディ、ミンミン、

ミー、虎造、スー、サブロー、ゴロー、タラ、

そしてたくさんの名もなき猫たち……。

猫は来て、猫は去ってゆく。

猫を愛し、猫の観察者であり続けた

詩人・北村太郎が生涯にわたって書いた

猫の詩と猫のエッセー。

巻末に、晩年に同居した田村和子によるエッセー

「タローさんとサブロー」を収録。

著者と猫の写真、著者自身による猫の絵も多数収録。

 

■目次

猫なるもの

猫たち

猫について

夜の集会

失猫記

クロの死

秋猫記

冬猫記

なぜ猫なのか

夜の猫

ある夜、猫を二十匹飼ってる家の青年が遊びに来た

夢十昼 9

悪の花 27

わが町・わが動物

撫でるだけ

うたの言葉 より  ひた急ぐ/猫の子/春の猫

犬も猫も雑種が好き

愛すべき動物たち

虎造

樹上の猫

突然、猫が……

霧雨

鳥の影

N森林公園の冬

 

タローさんとサブロー  田村和子

 

■著者

北村太郎(きたむら・たろう)

詩人。1922年東京・谷中生まれ。戦前、同人誌「ルナ」(のち「ル・バル」)に参加。47年、鮎川信夫、田村隆一らとともに「荒地」を創刊。66年第一詩集「北村太郎詩集」を刊行。以後数多くの詩集を上梓し、繊細な感性をもとに死と生を凝視した独自の詩世界をひらいた。主な詩集に『眠りの祈り』(無限賞)、『犬の時代』(芸術選奨文部大臣賞)、『港の人』(読売文学賞)、『笑いの成功』、エッセイ集に『パスカルの大きな眼』『世紀末の微光』『樹上の猫』『光が射してくる』など。全詩集に『北村太郎の全詩篇』、著作集に『北村太郎の仕事』全三巻がある。翻訳家としても活躍する。無類の猫好き。

 

 

  • 四六判変型/並製本/カバー装/本文160頁
  • 1600円(本体価格・税別)
  • 2021年4月20日
  • ISBN978-4-89629-393-7