路傍の反骨、歌の始まり 姜信子×中川五郎 往復書簡

姜信子 著
中川五郎 著

作家として書きながら、歌と語りの旅を続けてきた姜信子。
虐げられた人々の物語を歌い続けてきたフォーク・シンガー中川五郎。
祈りと物語をたずさえて、遠く、深く、旅を続けるふたりから、音楽と人生への熱いメッセージが届く。
ふたりが交わした往復書簡10通+書き下ろし2編を収録。

 

■目次

第1信 姜信子から中川五郎さんへ「千年狐のように、みずから歌声をあげて」
第2信 中川五郎から姜信子さんへ「バラッドのポジティブな力」
第3信 姜信子から中川五郎さんへ「もっとも無力で、もっとも孤独な地にこそこの世を救う祈りはある」
第4信 中川五郎から姜信子さんへ「歌い語ることは共に祈り、祈りを共有すること」
第5信 姜信子から中川五郎さんへ「あんたの頭の上の神さまはどこにいった?」
第6信 中川五郎から姜信子さんへ「「ひとかたまり」になることのない歌の秘密」
第7信 姜信子から中川五郎さんへ「声がこぼれる、こぼれでた声が歌になる詩 」
第8信 中川五郎から姜信子さんへ「Ballad、行く行く人々の胸郭に何をたたきこみたいのか」
第9信 姜信子から中川五郎さんへ「やるからには路傍の反骨!」
第10信 中川五郎から姜信子さんへ「地べたをさすらう語りの旅へ」
姜信子「手紙は忘れたころにやってくる」
中川五郎「勇気の歌、打開の旅」
末森“唄う狂犬”英機「愛する〈旅のカタリ〉〈歌うたい〉」

 

■著者

姜信子(きょう・のぶこ)
1961年生まれ。86年『ごく普通の在日韓国人』(朝日新聞社)でノンフィクション朝日ジャーナル賞受賞。著書に『ナミイ! 八重山のおばあの歌物語』(岩波書店)『生きとし生ける空白の物語』(港の人)『平成山椒太夫 あんじゅ、あんじゅ、さまよい安寿』(せりか書房)『現代説経集』(ぷねうま舎)、編書に『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』(みすず書房)など。

中川五郎(なかがわ・ごろう)
1949年生まれ。67年「受験生ブルース」「主婦のブルース」などを人前で歌い始める。69年、アルバム『終わり はじまる』をリリース。以後、アルバムのリリースと各地でのライブ活動を続けている。著書に『ディランと出会い、歌いはじめる』(編集グループSURE)『七〇年目の風に吹かれ 中川五郎グレイテスト・ヒッツ』、訳書に『ボブ・ディラン全詩集1962-2001』(ソフトバンククリエイティブ)、ブロコフスキー『詩人と女たち』(河出書房新社)など。

 

 

  • 四六判/並製本/カバー装/本文176頁
  • 1800円(本体価格・税別)
  • 2021年3月6日
  • ISBN978-4-89629-388-3 C0095