センス・オブ・ワンダーといのちのレッスン 子どもの文化ライブラリー よりよく生きる Vol.2

鵜野祐介 著

アメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソンは、1962年の『沈黙の春』をはじめ数多くのベストセラーをもつ作家でもあり、エコロジー思想に大きな影響を与えた。本書では、1965年にアメリカで刊行され、今も読み継がれている彼女の著書『センス・オブ・ワンダー』を読み解き、この本が生まれた背景、アメリカそして日本にどのように影響を与えたかを解説する。
「センス・オブ・ワンダー」とは、子どもが持ってうまれた能力であり、神秘さや不思議さに目を見はる感性をいう。この感性をどのように豊かに育てていくのか。カーソンをはじめ、自然との共存やいのちのあり方を見つめてきた先人たちの智恵を学び実践することを著者は「いのちのレッスン」と名づけて、本書に紹介する。
新型コロナウィルス以後、どのような社会を築いていくのかという喫緊な課題にたいし、自然との共存や「センス・オブ・ワンダー」を提言したレイチェル・カーソンの思想は重要なカギを握っているであろう。

 

■目次

「「子ども文化のライブラリー よりよく生きる」刊行にあたって」片岡輝

第一部 センス・オブ・ワンダーの系譜
第1章 レイチェル・カーソンの生涯/第2章 センス・オブ・ワンダーを深く知るための七つのキーワード/第3章 センス・オブ・ワンダーを生きた/生きる人びと:外国人編/第4章 センス・オブ・ワンダーを生きた/生きる人びと:日本人編/第5章 センス・オブ・ワンダーで子どもと向き合った人びと:外国人編/第6章 センス・オブ・ワンダーで子どもと向き合った人びと:日本人編
第二部 センス・オブ・ワンダーといのちのレッスン
第7章 聴く・歌う・語る/第8章 遊ぶ/第9章 自然に触れる/第10章 地域の人びとと交わる―祭り・年中行事/第11章 死と向き合う/第12章 もうひとつの学びの場/第13章 アイヌの声に耳を澄ます

 

■著者

鵜野祐介(うの・ゆうすけ)
1961 子どもと文化 いのち・伝承・レジリエンス』(加藤理との共編著、港の人)、『子どもの替え唄と戦争─笠木透のラスト・メッセージ―(子どもの文化研究所)他多数。

 

 

  • 四六判/並製本/カバー装/本文248頁
  • 2000円(本体価格・税別)
  • 2020年12月7日
  • ISBN978-4-89629-384-5 C3337