三〇一号室

宮本佳世乃 著

三〇一号室の住人は、俳人である。存在の「さみしさ」の根っこをさぐるように俳句と向き合い、おだやかな抒情の世界を展開する。

2017年現代俳句新人賞を受賞した俳人宮本佳世乃は、「炎環」同人で、同人誌「オルガン」のメンバーとして活躍する。本句集は2013年から19年までの作品をまとめた第二句集。

カバー装画は、清宮質文「さまよう蝶(何処へ―夢の仲)」。

 

■収録作品より

来る勿れ露草は空映したる

 

こどもつぎつぎ胡桃の谷へ入りゆく

 

冬眠の患者に盗まるる両眼

 

いちめん青麦ひとりひとり浮く

 

月をゐて満月をゐてさみしがる

 

かうかうと氷に空がある拝む

 

二階建てバスの二階にゐるおはやう

 

■著者

宮本佳世乃(みやもと・かよの)

1974年 東京生まれ

「炎環」同人、「豆の木」参加

2010年 合同句集『きざし』刊行

2012年 句集『鳥飛ぶ仕組み』刊行

2015年 「オルガン」創刊より参加

2017年 現代俳句新人賞受賞

 

■目次

片側の

あをき石

その他は

かうかうと

ひかる絃

フリスク

あとがき

 

 

  • 四六判/上製本/カバー装/本文152頁
  • 1,800円(本体価格・税別)
  • 2020年1月刊
  • ISBN978-4-89629-374-6 C0092