水界園丁

生駒大祐 著

第3回摂津幸彦記念賞、第5回芝不器男俳句新人賞を受賞した新進気鋭の俳人生駒大祐、待望の第一句集。季語のまだ見ぬその先の世界をこじ開けて、すがすがしい抒情の極みをみせてくれる傑作。俳句界の風雲児のつくった全266句の『水界園丁』は、「冬」の寒さからはじまる。

 

第11回田中裕明賞受賞

 

■推薦のことば

上田信治(俳人)

「ゐて見えぬにはとり鳴けば唐辛子」

季節と感情。

ていねいに言い間違える。

ある景色とない景色の二重表示。

俳句について、とても多くのことを考えた若い人の、尊敬すべき句集です。

 

鴇田智哉(俳人)

あなたは絵の中にいたことがあるか。

絵の中が現実であり、やわらかくうっすらとして深い。

だからあなたは、気づくとそこに生きてしまう。

このおそろしげな優しさは、

またとない五つの章の巡りに、すでに立ち表れている。

水界園丁――なんて、はかなくて遙かなことよ。

 

■収録作品より

水の世は凍鶴もまたにぎやかし

 

蜜蜂や夢の如くに雑木山

 

白昼を鯉にまみえし泥煙

 

蚊遣の火消えゐる波の響きかな

 

輪の如き一日が過ぎ烏瓜

 

■著者

生駒大祐(いこま・だいすけ)

1987年三重生まれ。「天為」「オルガン」「クプラス」などを経て現在無所属。第三回攝津幸彦記念賞、第五回芝不器男俳句新人賞。共著に「虚子に学ぶ俳句365日」(草思社)「天の川銀河発電所」(左右社)など。

 

■目次

あとがき

 

 

  • A5判変型/上製本/本文160頁
  • 2,800円(本体価格・税別)
  • 2019年7月刊
  • ISBN978-4-89629-360-9 C0092