すべては映画のために! アルノー・デプレシャン発言集

アルノー・デプレシャン 著
福崎裕子ほか 訳

常に世界を挑発する映画監督アルノー・デプレシャンの日本で初めての発言集。

『そして僕は恋をする』『エスター・カーン』など、時制もジャンルも国境も越えた大胆な映画作りで、世界を挑発し続けるフランスの映画監督アルノー・デプレシャン。5年ぶりに日本公開される最新作『キングス&クイーン』を記念して、映画ファン待望の日本で初めての「デプレシャン発言集」を刊行。 一本の映画を撮ることは、一本の映画について語ることでもある。常に新しい映画を撮り続けてきた、映画監督アルノー・デプレシャンのもうひとつの仕事、それは「映画について語ること」。いくつものショットを組み合わせるように、映画の中から「意味」をすくいあげ言葉でつなぎ合わせていく作業は、まるで映画の編集作業のようだ。

アルノー・デプレシャンの映画が生まれる瞬間にせまった『すべては映画のために!』は、『キングス&クイーン』とともに誕生した、もうひとつの「新作映画」である。アルノー・デプレシャンへ寄せた青山真治による特別寄稿「それでも映画は死なない」を収録。

 

■著者

アルノー・デプレシャン

1960年、フランス生まれ。映画監督。『二十歳の死』(91年)で監督デビュー。『魂を救え!』(92年)がカンヌ映画祭に正式出品され絶賛を受ける。その後、パリの若者たちを描いた群像劇『そして僕は恋をする』(96年)や、ひとりの少女が女優へと成長するドラマを描いた『エスター・カーン めざめの時』(00年)などが日本でも公開され、大いに話題となった。

 

■特別寄稿より

世界はこんなにも生きにくいのだから、映画のなかではこんなことが起こるべきなのだ。

青山真治(映画監督)

 

■おもな内容

「キングス&クイーン シナリオブック 序文」完全翻訳

アルノー・デプレシャン、自作『キングス&クイーン』を語る

アルノー・デプレシャン、映画を語る

2006年1月来日時、映画美学校での講義を完全収録

アルノー・デプレシャンをめぐる人物図鑑

青山真治特別寄稿「それでも映画は死なない」

 

■書評

図書新聞2006年7月29日号

 

 

  • 四六判/ソフトカバー/本文144ページ(内カラー8ページ)
  • 1500円(本体価格・税別)
  • 2006年6月刊
  • ISBN4-88008-355-0 C0074