◎東京生まれ、東京育ち、雑誌「東京人」副編集長を経て、街歩き、都市、建築、鉄道などをテーマに、旺盛な執筆活動を展開する鈴木伸子。日々東京を徘徊し、移り変わりの激しい大都市を見つめ続けてきた著者が、東京の街を「風景」という新たな視点で捉え直す。
◎太古の姿を偲ばせる森、江戸の面影を伝えるお堀、銀座や池袋のにぎわい、郷愁を誘う都電風景から最新のランドマークまで……東京の歴史的地層やさまざまな貌を、鮮やかに浮かび上がらせた会心作。
◎美術同人誌「四月と十月」連載の「東京風景」に加筆した21編と、書き下ろし5編を収録。読む人、見る人を東京の街へいざない、本を手に街を歩きたくなる1冊。東京散歩の決定版!
◎余情に満ち、勢いのある絵は、「四月と十月」同人の画家・福田紀子による描き下ろし。絵に添えられた文も味わい深い。カバー、表紙、カラー口絵含め47点の傑作を収録。必見です。
■「風景を探して」鈴木伸子より
日々東京を徘徊、探索している。生まれた時からずっとこの街に住んでいるから大分長い間そうしてきた。
街を歩いて見ているのは、人、道、植物、建物、車、店などなど。いつも歩いている道も季節によって変わるし、新しい建物ができたり、今まであったものがなくなったり、この都会の変化は激しい。いずれにしても、何かおもしろいものはないかと常にこの街をパトロールしているのが、私の東京徘徊のスタイルのような気がする。
■著者
鈴木伸子(すずき・のぶこ)
1964年東京生まれ。東京女子大学卒業後、雑誌「東京人」編集室に勤務。97年より副編集長。2010年退社。以後はフリーの執筆、編集業に従事。日々東京を徘徊しつつ、町歩き、食べ歩き、都市、建築、鉄道などをテーマに、執筆・編集活動中。著書に『消えた風景を訪ねる大人の東京散歩』(河出書房新社)、『東京「昭和地図」散歩』(大和書房)、『東京はなぜ世界一の都市なのか』(PHP新書)、『グッとくる鉄道』(リトルモア)、『ひょうたんブック』(共著、平凡社)など。
福田紀子(ふくだ・のりこ)
1977年横浜生まれ。女子美術大学芸術学部デザイン科卒。2008年初個展。以降個展を中心に活動。みたこと感じたことを絵と文で発表している。2011年より美術同人誌『四月と十月』の同人。夫と川崎に4年住み、2009年東京に引越。隅田川沿いのアパートに2年ほど住んで現在は文京区在住。
個展
2008年 月光荘画材店画室1(東京)、 cafe gallery リトルコ(東京)
2009年 ソーン・ツリーギャラリー(東京)、 beyer (大阪)
2010年/2011年 やぶさいそうすけ(東京)、 iTohen (大阪)
2013年 橙灯(東京)
■目次
風景を探して 鈴木伸子
昼と夜
自然と地形
東京の山/都心の森/東京の海/崖の見方/凸凹坂/外堀を眺める/内堀逍遥
眺め
銅像のある風景/スカイツリーのある風景/富士山の見える場所/屋上からの眺め/墓地を歩く
思い出
煙突のある風景/遊園地の見える場所/都電の見える中華料理屋
街のにぎわい
銀座の眺め方/神楽坂 花柳界のある街/池袋風景/中央線の車窓から/超高層風景
東京風景に出会う 福田紀子
- 四六判変型/並製本/カバー装/カラー口絵1頁/本文136頁
- 1,200円(本体価格・税別)
- 2014年8月刊
- ISBN978-4-89629-281-7 C0395