◎大阪で活躍する新鋭詩人の、女と男のこころのひだをくすぐるファンタジックな第一詩集が誕生する。
◎孤独な女と男の出会いを演出するこの詩集の世界は、軽妙でやさしい言葉が心地よく響き、わたしたちの気持ちをうっとりと沈ませ、そしてほっこりと和ませてくれる。
◎都会に棲む大人の自由で甘美な恋や暮らしの模様が語られる19編の魅惑的な詩集。
◎詩人・文芸評論家倉橋健一氏によるすてきな栞文がよき読書案内になっている。
■本書収録作品「昼の月」より
こんどいつ出会えるのか
まるでわからない恋人に
どこかにている昼の月は
きっとふいにあらわれる
電車の窓にはうつらない
自転車でさえはやすぎる
ただ心をぽかんとさせて
歩くか立ち止まればいい
■著者紹介
ごとう早苗(ごとう・さなえ)
1961年、大阪府生まれ
岸和田市図書館友の会・詩の教室所属
「草束」同人
集合体「ペラゴス」会員
■目次
I
めぐりあい/86−83/壁の花/つぶやき/カメになった男/沼/わたしの荷物じゃない荷物が/逢魔が時
II
あじさい/美女トランプ/ゆれる/昼の月うてな喫茶店/かげ/BON VOYAGE! /空き地/ノマド/水面の月/苔になって
あとがき
- 四六判/上製本/カバー装/本文96頁/栞文付
- 1,600円(本体価格・税別)
- 2014年3月刊
- ISBN978-4-89629-270-1 C0092