えびな書店店主の記 四月と十月文庫1

蝦名則(えびな・のり) 著

全国に知られ、人気の美術古書店「えびな書店」(東京・小金井市)の店主・蝦名則の本・絵画・音楽・旅をめぐるエッセイ集。

店主の専門の美術は近世の文人画から、現代芸術の最先端をはしるヤン・ファーブルまでをカバーするほどにひろく芸術に通じ造詣が深い。クラシック音楽を愛し、イタリアルネサンス期の画家ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画をじぶんの眼で触れるためにとことん旅に出る。こよなく本を、芸術を愛する店主は古書・美術・音楽・旅に一徹に向きあい、ぞんぶんに楽しんでいる。本書は貴重な写真を多数収録し、興味が尽きない。新シリーズ「四月と十月文庫」の第1弾。

 

■著者

蝦名則(えびな・のり)

1950年8月1日青森県東津軽郡今別町で生まれる。雑誌編集者を経て1982年に古書店「えびな書店」開業。1987年古書目録「書架」発行、現在に至る。著書に『美術本屋の旧刊案内』(こつう豆本139、日本古書通信社)、編著に『浅川巧著作集』『回想の柳宗悦』(いずれも八潮書房)

 

■目次

古書店の書架から

開業二十年まで/工部美術学校女生徒・秋尾園資料の出現/清方、曹良奎、黒船館/黒船館蔵書と稲部市五郎/シーボルトをめぐって/細井平洲の山水画

 

旅と音楽

画家の旅、パリ、ベルリン、上海/会津八一とリヒテル/私の音楽体験/バイロイトへの旅/パリ、ベルリン顛末記

 

真実の絵画を訪ねて

ピエロ・デッラ・フランチェスカへの旅/ピエロの旅の終わり

 

出会いと別れ

三茶書房、岩森亀一さんのこと/八百竹のお兄さん/佐谷和彦さんのこと

 

原勝四郎断章

原勝四郎画等/原厚子『原勝四郎の思い出』

 

青山二郎の装幀

手仕事の装幀―青山二郎の造本術

 

還暦祝い、蕭白と玉堂

 

あとがき

追い書き (蝦名詔子)

 

■書評

「サンデー毎日」2011年8月14日

 

 

  • B6判変型/ソフトカバー/本文176頁
  • 1,200円(本体価格・税別)
  • 2011年6月刊
  • ISBN978-4-89629-233-6 C0095
  • ※品切れ