萩原朔太郎、夢野久作、加賀乙彦、村田喜代子、八木重吉、泉鏡花、北杜夫、中井英夫、正岡子規、高樹のぶ子、宮澤賢治、南木佳士、長谷川龍生、いしいしんじ(収録順) 著
◎読書界はじめての「きのこ文学」アンソロジー。──文学はきのこ、きのこは文学。きのこは名作から生えてくる。自然界のなかでも独特の存在感を持つ、きのこの魅力に取りつかれた作家たちが饗宴する「きのこ文学名作選」。きのこファンが待っていた、この秋話題のきのこ本。この本に生えているきのこは、紅茸、松茸、紅天狗茸、卵茸、湿地茸、羊肚茸、木茸、馬糞茸、平茸、月夜茸、ぬめり茸、りこぼう、椎茸、さるのこしかけ、白茸、獅子茸、針茸、蠅取茸、松露、鼠茸、紅茶碗茸、初茸、革茸、犬千本茸、霜降り茸、雨茸……。この菌糸の森に迷い込んだら、時を忘れて読みふけり、帰って来られなくなるかもしれない。
◎『きのこ文学大全』(平凡社新書)『世界のキノコ切手』(プチグラパブリッシング)など、さまざまなきのこ関連の著作で注目を集める飯沢耕太郎の最新作にして決定版。
◎数多の日本文学作品(古典・小説・詩・童話)のなかから、珠玉の「きのこ文学」16作品を集めた。巻末に編者による「解説」付き。
◎ブックデザインは、きのこ好きで有名なブックデザイナー祖父江慎(コズフィッシュ)。あやしげで魅力的で、まさにきのこがニョキニョキ生えているような摩訶不思議な本ができ上がった。きのこファンならずとも、必見の菌糸の森の本。
◎とっても楽しいきのこ絵、きのこイラストも満載。
■編者
飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)
写真評論家。主著に『増補 戦後写真史ノート』(岩波現代文庫)『写真的思考』(河出ブックス)『「女の子」写真の時代』(NTT出版)など。アフリカ紀行『石都奇譚集』(サウダージ・ブックス+港の人)も。きのこ文学研究家を名乗り、『きのこ文学大全』(平凡社新書)『世界のキノコ切手』(プチグラパブリッシング)ほか、きのこ関連著書も多数。
■収録作品(全16作品)
萩原朔太郎「孤独を懐かしむ人」…[詩]
夢野久作「きのこ会議」…[小説]
加賀乙彦「くさびら譚」…[小説]
今昔物語集「尼ども山に入り、茸を食ひて舞ひし語」
村田喜代子「茸類」…[小説]
八木重吉「あめの日」…[詩]
泉鏡花「茸の舞姫」…[小説]
北杜夫「茸」…[小説]
中井英夫「あるふぁべてぃく」…[小説]
正岡子規「蕈狩」…[短歌]
高樹のぶ子「茸」…[小説]
狂言集「くさびら」
宮澤賢治「朝に就ての童話的構図」童話
南木佳士「神かくし」…[小説]
長谷川龍生「キノコのアイディア」…[散文詩]
いしいしんじ「しょうろ豚のルル」…[小説]
解説:飯沢耕太郎
■書評
「図書新聞」2011年4月30日
「東京新聞」2011年2月14日夕刊
「東京新聞」2011年1月30日
「毎日新聞」2011年1月4日夕刊
「本の雑誌」2011年2月号
「ダ・ヴィンチ」2011年2月号
「産經新聞」2010年12月26日朝刊
「中日新聞」2010年12月16日
- 四六判/ソフトカバー/本文370頁
- 2,600円(本体価格・税別)
- 2010年11月刊
- ISBN978-4-89629-230-5 C0093
- ※限定3000部 品切れ