夜は庭が静かだね 一行読めればいい

本郷武夫

一行読むための庭とは何か。そのために一条の光は射し込むのか。力作詩編。「庭の抄*他」として形を成してきた作品群。

 

全てが抄の字に近く、抄という文字をひけば

「すくう」「うつす」「かすめる」など抜き書きの影。

ひとつ、またひとつ、儚いものの影を掬い、紙の上にインクが落ちて現れる……

物たち。(「あとがき」より)

 

■著者

本郷武夫(ほんごう・たけお)

1945年(昭和20年)9月1日群馬県館林市に生まれる。5 歳の頃、父の仕事の都合で渡良瀬川下流の栃木県都賀郡藤岡町に移り住む。中学卒業と同時に詩の新聞投稿を始め、投稿仲間で結成された詩誌『莫』に参加。その後『詩学』研究会への投稿、1981年、栃木市での「光芒現代詩学校」の仲間たちと詩誌『烈風圏』を創刊する。8号から『夢限』と誌名を変更し50号まで続く。2003年、時代の区切りとして、再び第2期『烈風圏』と名前を戻して新たに結成、現在8号まで発行。その間群馬の詩誌『ある流れ』を経て詩誌『東国』と、東京の文芸誌『青い花』に参加。現在、機械金属加工会社役員。詩誌『烈風圏』主宰、『東国』会員、文芸誌『青い花』同人。詩集に『樹の思考』『答える者』『石を投げる』『藤岡町大字』『ユリの樹の下で』。

 

 

  • B5判変型/ソフトカバー/本文109頁/函入
  • 2,000円(本体価格・税別)
  • 2006年5月刊
  • ISBN4-89629-159-X C0092
  • ※品切れ