現代川柳とは何か。北海道在住の川柳作家・一家汀は自分の生きてきた獣の時間、逃れようもない家族の記憶、あるいは苦い人生の光景を、川柳という器に必死に流し込み、作品を生み出す。この川柳句集の本質には一条の愛が滲み出ている。
装丁 飯塚文子
■本書より
半身をもがれて死ねぬ尿意あり
半身をもがれても死ねなかった。その残酷な痛みと辛さの中で、今、生きている。その証のごとき尿意だ―。私はこの「尿意あり」に打ちのめされた。彼女にとって生きるとは、かくも過酷なことであったのだ。思い切り殴られたような衝撃だった。こんな凄い句には久しく出合っていなかった。私はこの句を読んで、汀さんは本物の川柳作家になったと確信した。──解説「心優しき戦士」川瀬晶子(現代川柳作家)より
■著者
一家汀(いっか・なぎさ)
東京都出身、北海道在住。2011年3月、川柳に、5月、かもめ舎WEB句会に出合う。2017年より『現代川柳かもめ舎』誌友。2020年より2025年休刊まで『現代川柳かもめ舎』会員。『現代川柳』会員。札幌川柳社準同人
■もくじ
夜の鳥
透明
綱引き
つぎはぎ
二〇二三年九月二十日
おずおずと
心優しき戦士 川瀬晶子
- 四六判変型/並製本/本文152頁
- 1600円(本体価格・税別)
- 2025年9月刊
- ISBN978-4-89629-464-4

