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『江戸期女性語辞典』
本書の詳細

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■底本=国立国会図書館蔵「亀田文庫本」
1
女中詞  江戸末写本 判紙本「伊藤文庫」朱印記あり。
2
大和言葉 寛永頃刊本 美濃判小本 版心「やまとことば」。
3
増補大和言葉 延宝九年刊本 美濃判小本 永原屋中村孫兵衛板
  巻末に「恋の詞 付合」および「世話字尽」を付載。

■索引
1
女中詞』索引
2
『大和言葉』『増補大和言葉』索引
3
『増補大和言葉』付「恋の詞 付合」索引
『増補大和言葉』付載の「恋の詞」の付合ひ語と、連歌寄合書『玉拾集』(江戸初期成立・イロハ順)との「対照一覧」は、「解題」の末尾部に記載。

■「刊行に際して」より
本書は『江戸期女性語辞典』と銘打つて、『女中詞』と『大和言葉』、『増補大和言葉』の三書を収録し、それらの索引を付したものである。小笠原流秘伝書の一としての『女中詞』も、諸本間の系統を中心とする研究は相当詳密になされてゐるが、それの原拠に関しては全面的に解明されてゐるとは言ひ難い。従来の研究で『女中詞』は中世の「女房詞」を多く承けてゐるが、異質な語彙を多く含むとされて来た。その異質なものとは何であるのかを、まづ検証せねばならぬ。蓋し今般の調査に拠つて『女中詞』の中には、『増補大和言葉』の語彙が相当数受容せられてゐることが判つた。
 また雅語集たる『大和言葉』は、本来「女性語辞書」として編纂されたものではなかつたが、元禄二年(一六八九)以降刊行の『婦人養草』や、それを承けてゐる『女重宝記』、『女用智恵鑑』、『女用智恵鑑錦織』、『今様百人一首吾妻錦』等の「大和詞」類にも依拠されてゐる。また『増補大和言葉』の改編書に冠する「序」には、この書が女性用の作歌・書簡文作成に供する旨が書かれてゐる。このことは、『大和言葉』や『増補大和言葉』が近世において共に女性教養書として使用され続けた事実を示すものとして重視せられる。
 彼此思ひを巡らす裡に、ハンディーに使用し得る本文提供が第一と思慮し、本書を上梓することを企図した次第である。三種の「索引」も付して利便を考慮した心算である。本書の公刊を機に、近世女性語研究が進展することを切望するものである。

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